二代目 今日も修行中!!

2月分 「加賀友禅の歴史と魅力」

日頃のご愛顧誠にありがとうございます。
うちだのきもの二代目の内田秀樹です。
今回は「加賀友禅の歴史と魅力」についてお話をさせていただきます。


1.友禅創始者 宮崎友禅斎と加賀友禅

まずは加賀友禅の歴史をお話したいと思います。

加賀友禅の基は京都の友禅です。
友禅は宮崎友禅斎(ゆうぜんさい)によって創始されたと言われています。
友禅斎の詳しい来歴は解っていませんが、おおよそ江戸時代前期から中期にかけて京都で活躍した扇絵師です。
友禅斎は花鳥画や人物画を得意とし、源氏物語の名場面を描いた扇絵が評判となり名声を博しまいた。
その後、絵を書く要領で手書き染色を行う技法を考案し、友禅染の原型を完成させました。
友禅染は折からの奢侈禁止令によって豪華な織物や金銀の摺箔が使えなくなった町人達の美しい着物への欲求を満たすものとして歓迎されたと言います。
正徳2年(1712年頃)に加賀の藩主である前田家の招待を受けて、加賀藩(現在の石川県)の城下町金沢に移ります。
ここで友禅染は加賀の文化、風土に合わせて独自の発展を遂げます。
こうして「加賀友禅」が生まれました。


2.加賀友禅の製作過程

加賀友禅の製作過程はおおよそ10段階になります。

@ 図案作成:生地に描く図案を作成します
A 仮仕立て:仕上がり状態を見ながら絵が描けるよう白生地を仮絵羽の状態に縫いします
B 下  画:つゆ草からとった液で生地に下絵を描きます
C 糊 置 き:彩色した染料が横へ滲み出たりまじったりしないよう、下画の線に防染糊をおきます
D 彩  色:筆で淡い色から順に下画に沿って彩色をほどこします
E 下 蒸 し:模様を定着させ、発色をよくするために生地を蒸します
F 中 埋 め:彩色した部分に、地色が付かないように模様を全部糊で塗りつぶします
G 地  染:中埋め後、ハケで地色を引染し、均一に乾燥させます
H 蒸  し:地色を定着させ、発色をよくするため生地を蒸します
I 友禅流し:糊や余分の染料を落とすために川で水洗いします


3.加賀友禅の特徴

加賀友禅の特徴としては加賀五彩(紅、黄土、緑、藍、紫)と呼ばれる艶麗な色彩で知られ、特に紅色、紫、緑系統の色を多用します。
柄は草、花、鳥等の絵画調の物が多く、写実的な草花模様を中心に独特の世界観で描かれています。
また加賀友禅独の装飾に「虫食い葉」があります。

『虫食い葉』

「虫食い葉」の由来は色々と言われていますが、一般的には咲き誇る花もあれば、虫に食われた花もあるという自然の情景を描くことで諸行無常を表現したと言われています。


4.加賀友禅の魅力

加賀友禅の魅力の一つは色使いです。
寒色暖色の濃淡を巧みに使い分けた色は加賀友禅ならではの優雅で繊細な風合を醸し出します。
そして手描きならではの重厚な仕上がりは、箔を使った豪奢な着物に比べても見劣りすることはありません。

『百貫廣樹作 加賀友禅 訪問着』

こちらの訪問着の場合、帯によって30代〜50代後半までお召になっていただけます。

次回は東京友禅、京友禅について触れたいと思います。

ご質問などございましたら こちら からお願いいたします

2008年2月13日更新

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